Beryl インストールメモ


Linuxの3Dデスクトップ環境Beryl 

Berylは、KDEや、Gnome、Xfce と同じくデスクトップ環境の一種で、外観のテーマを変更することでWindowVistaのようなデザインにすることができます。 Berylの大きな特徴はOpenGLを利用した3Dエフェクトが豊富ということ。

WindowsVistaのようにウインドウタイトルバーが透過したり、MacOSXにあった、ウインドウがぐにゃりと魔法のように吸い込まれるようなエフェクト。
仮想デスクトップに移動する際に、キューブのように回転したり。今流行のOSのようなかっこい良いデザインを味わうことができます。 地味な所ではウインドウやメニューに影がついたりします。Googleでの検索結果

・インストール前に必要なもの。OpenGL対応のグラフィックカード&純正ドライバのインストール。
このメモでは、Ubuntu7.04+KDE環境、グラフィックカードはnVidiaのGeForce6200A-128Cを使っています。

 

BerylをUbuntu のGUI側から楽々インストールする。

コマンドラインが苦手だったり、とにかくBerylを手早く体験したい人向け。
このメモでは、ほとんどコマンドラインは使いませんし、なるべくシンプルにいきます。


■まず、nVidiaの純正ドライバをインストールします。
(もし既になんらかのグラフィックドライバをインストールしていたら、ここは飛ばして下さい。) グラフィックカードを装着している場合、このドライバをインストールすることでOpenGLを使った高速な描画が可能です。 純正ドライバを使うのとそうしないのでは、4倍以上のスピード差があります。 apt-getが使える環境であれば、 nVidiaのグラフィックドライバを次のようにインストールできます。(コマンドラインから)
$ sudo apt-get install nvidia-glx
その後、純正ドライバを有効にするためにドライバの設定を行ないます。 (デフォルトではフリーのnVidiaドライバnv が有効になってます) KDEメニュー>システム設定 から モニタとディスプレイの設定に入り、ハードウェア タブを選択。 管理者モードボタンをクリックし詳細設定を出す。ここでグラフィックドライバの指定をして下さい。 グラフィックカードの検索を適用し、標準 か プロプライエタリ か選べるので、プロプライエタリを指定すると、 ドライバの情報が nv → nVidia に変化します。 最近のLinux ではドライバの設定は、GUI上からでも行うことができるようです。 ■Berylのインストール KDEメニューから、「プログラムの追加と削除」(adeptインストーラ)を起動します。
Linuxで使える有名なソフトはこのインストーラを使えば、 配布サイトへ出向かなくてもコマンド一つでインストール、アンインストールすることができます。 さらにKDEメニューの適切なジャンルの場所に項目が自動的に追加されます。

選択可能なパッケージから次の3つを選択し、インストールします。アンインストールもそこからできます。 adeptインストーラには検索機能がついているので、簡単に見つかると思います。
・Beryl Manager(赤い宝石のアイコン)---トレイに常駐しBerylの基本的な管理を行ないます。 ・Beryl Setting Manager-------------------Berylの詳細な設定を行うツール ・Emerald Theme (Manage緑の宝石のアイコン) ---ウインドウの外観(テーマ)を設定します
■Beryl Managerの起動 インストールされたプログラムは KDEメニュー>システム から選択できます。 そこからBeryl Managerを選び、ここでマウスの右ボタンを押し、メインパネルへプログラムを登録します。 メインパネルからBeryl Managerを起動すると、隣のシステムトレイに赤い宝石のアイコンが出現します。 そのアイコンの上でマウスの右ボタンを押すとBeryl Managerメニューが出現します。 ■Beryl Managerメニューで設定
それぞれ次のように設定します。
・ウインドウマネージャを選択----Beryl (これを選択した時点で、画面が大きく変化します!Berylが起動。) ・ウインドウデコレータを選択----標準Berylデコレータ(エメラルド)
また、Berylクラッシュ時に代替のウインドウマネージャを起動するように設定しておくとよいです。 もちろんBeryl では不安定なソフトがあるようです。同じOpenGL技術を使ったソフトの一部では、表示が乱れることがあるとか。 このような時は、「ウインドウマネージャを選択」メニューから、KDEやGnomeを指定すると元のデスクトップ環境に戻すことができます。 もっとカスタマイズしたい場合はメニューから次の項目を選択します
・Berylの設定----------------BerylSettingManagerが起動し、詳細な設定が行えます ・エメラルドのテーマを設定-----Emerald Themerが起動し、外観(テーマ)の設定が行えます。
テーマは以下のサイトからダウンロードすることができます http://themes.beryl-project.org/themes.php?cat=9 WindowsVista風や、MacOSX風のテーマも見つかります。 ■トラブル対処
ウインドウ枠やバーが表示されない場合は、Beryl Managerから Berylのより高度なオプション>パスの描画>コピーを選択することで改善されます。 ウインドウが真っ黒になる場合、ウインドウマネージャをデフォルトのもの(KDE,Gnome等)に一旦切り替えてみる。 または、ウインドウをアクディブにすると直る事があります。この現象はたまに発生します。 ■Beryl Managerをログイン時に起動時に実行させる
Ubuntuを起動したらすぐにBerylが機能すると便利です。 KDEの場合;「デスクトップにアイテムを追加」で、デスクトップ設定ファイルを作り、        「~/.kde/Autostart」に入れる(KonquererのURL欄にこのURIを入れればアクセスできます。) Gnomeの場合;システム>設定>セッション>自動起動するプログラム で設定します。
 

謎なこと

●謎1
KDEとGnome両方ある環境に、Berylをインストールした場合、強制的にデスクトップがGnomeに変化してしまいます。
これは、Compizfusion でも同じらしい。デスクトップGnomeに変化しないようにする方法もあるようですが試していません。
なんだかボタンを押すだけで、勝手に事が進んで自動的にインストールが完了してしまいました。
うまく行き過ぎて逆に不思議です。

●謎2
しかし肝心の、Beryl本体はいつインストールされたのでしょう?
そして、どこにインストールされたのでしょうか?
 謎です。


本当に正しくインストールされたのか気になる場合は、
コマンドラインからのインストール方法を解説しているサイトをあたるとよいです。
Berylがいつ、どこに、どのようにインストールされて、どんな仕組みなのか分かるかもしれません。


Last modified 2007.0928
Tsukubado