これから始めてみたいと思っている方へ。
概要
Allegrowikiや
オフィシャルページ
によれば、
2002年 に Allegroの開発者たちがAPIの再設計について話し合い、Allegro APIの全体的な再編を計画しました。
しかし残念な事に、時間や技術的な問題で、API全体を一新するのは難しく、段階を経ながらAPIを部分的に変更していくことになったようです。
Allegro はこのときに作られた仕様に従って以前のバージョンとの互換性を維持しながら開発される模様です。
なお、リリースノートによれば、互換性の維持が可能なら行ない、
互換性の維持が不可能な場合には互換性が切り離されるということです。
もちろんユーザーは新しいAPIをすぐに利用可能なので、全てのAPIが新しく再設計されるまで利用しないという選択もできます。
ただし、あいまいな関数は廃止され、いずれは古い関数や書式が通用しなくなる可能性があるので気をつけて下さい、
(私のHPにある APIリファレンスは Allegro4.2.0 時点のものです)
過去のバージョン追跡
◆Allegro 5.0系(予定, 開発版)
Allegro 4.9x リファレンス私家版
これは開発版です。関数名や引数、仕様が頻繁に変わるので、
正式版が出るまでは、利用に向きません。
ビルドにCmake 2.6 を使います。 OpenGLベースの2D/3D描画。TrueTypeFont、 マルチウインドウ対応
これまでOpenGLやフォント等を扱う拡張ライブラリが、本体に吸収されAddon となりました。
OSX10.6には対応しているかは、私の環境にないので不明です。
2009-12-29 Allegro 4.9.16 現時点の最新版
2009-11-29 Allegro 4.9.14、 iPhone用開発環境が追加。
2008-01-27 Allegro 4.9.2、Allegro 4.3.1をベースにしている?
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◆Allegro 4.4系
Allegro4.0安定版に、Allegro4.9x系の成果として、Cmake とAddon の仕組みが取り入れられました。
拡張ライブラリを探す必要がありません(おそらく入手困難ですし)
2010-03-03 Allegro 4.4.1.1 LinuxのJoyStick関連の不具合修正。Windows版のビルドシステムの改善
2009-12-30 Allegro 4.4.0.1 不具合修正版。また BeOS/Haiku 環境でのビルド可能になりました。
2009-12-22 Allegro 4.4.0 Cmake とAddon の仕組みを導入。ただしDOS, QNX, BeOS/Haiku はサポートされません。しかし、これらのサポートを復活できる人がいれば、歓迎するとのこと。
2008-01-20 Allegro 4.3.10
2007-04-21 Allegro 4.3.1
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◆Allegro 4.2.x系(安定版)
Allegro 4.2.0リファレンス私家版
これは安定版のAllegroです。
ビルドに昔ながらのConfigureとmake を使います。
OpenGLやJPG画像を扱う場合は、橋渡しライブラリ(AllegroGL等の拡張ライブラリ)を使う必要があります。
2009-10-29 Allegro 4.2.3.1、なんと OSX 10.6 Snow Leopard でのコンパイルに対応。
2009-10-04 Allegro 4.2.3、久々のバージョンアップ。最近のCPU命令 SSSE3,SSE4.1,4.2に対応。他様々なバグフィクス
2006-04-21 Allegro 4.2.1、 様々なバグフィクス
2005-11-07 Allegro 4.2.0、リリース。UTF8(日本語)文字列を含むファイルパス表示に対応。grabberのウインドウモード起動。
2005-08-27 Allegro 4.2.0 rc1〜2, 4.2.0 beta1〜4 リリース候補、実行速度UP, Tiger に対応
2005-01-24 Allegro 4.1.18、 Panther で動作確認
2003-??-?? Allegro 4.0.3 、MacOSX版は存在しますが Panther では動作せず。
2種類のバージョン
Allegroは、バージョン 4.2.0 と 4.3.0 で2種類に枝分かれしています。4.2.0 は 4.0.3〜4.1.18 までの集大成としての安定版。
4.30 は Allegro 5.0 への布石として、新しいAPIの追加や多くの変更が加えられています。
4.2.0 : 安定ブランチ( 4.0.3〜4.1.18 までの Allegro 4 の集大成 )
4.3.0: 4.2系統とは別系統。(Allegro5 への布石。今後バージョンアップがされる系統。)
新API(時刻取得、イベント等)追加と一部APIが刷新(AL_〜で始まる関数、出入力関連)されたバージョンです。
スクリーンの初期化などは、関数名も変わったため、新しい関数を使う場合は、4.2.0 とは違う方法になると思われます。
出入力 : マウス、ジョイスティック(joystick.h)、キーボード(keyboard.h)
グラフィック: スクリーン初期化(display.h)、ビットマップ描画(draw.h)
タイマー : タイマー(timer.h)、 時刻(altime.h)
イベント : イベント(events.h)
以降、新しいGUIや、 AllegroGL との統合が予定されているらしい。
現在開発中の4.3.0のソースは、Allegro の配布サイトの SVNリポジトリから入手できます。